人生は様々な別れと出会いと繰り返しです。
別れの最後を心を込めたジュエリーで締めくくる、 というちょっと悲しくてユニークな場面を自ら経験しました。
私がお世話になったある女性にジュエリーを贈ろうと決心したのが 夏の終わりの頃。
その女性とは悲しい理由でお別れしなくてはなりませんでした。
今までの感謝の気持ちを伝えるのに、オリジナルデザインのピアスを贈ることを思いつきました。
ネット検索で見つけたラトレイユのHP。
そこには私のセンスにぴったりあったデザイン例と、 誠実できちんとしたお仕事をされていることがわかる解説がありました。
ここならお願いしても後悔しない。 そう感じた私の勘は当たりました。
小俣さんは気品溢れる容姿端麗な女性で、私の希望を真摯に聞いていただきました。
しかも夢を形にするアーティスティックなセンスは私の波長ともぴったり合い、 実にスムーズに私の思い描いたピアスのデザインが出来上がって行くのでした。
これは小俣さんの才能のほんの一部なのかもしれませんが、 私には本当に心の泉のように感じられました。
私は別れの悲しみに耐えながらピアスの出来上がりを待ちましたが、 オリジナルデザインを発想し、ラトレイユさんの門を叩き、 小俣さんと出会い、デザインの打ち合わせを重ねるうちに、自らの別れの悲しみを克服することに成功したのです。
そして完成したピアスがこの世に二つとない、素晴らしい輝きと技巧を駆使した精巧な紋様をもった、 最高の贈り物となって目の前に現れた時には、万感の思いがこみ上げ、 小俣さんの前で感涙の一条を流したのを思い出します。
「このジュエリーが〇〇さんの次の一歩の始まりにつながりますように」
そういっていただいた小俣さんに1デザイナーを超えた、人間トータルとしての思いやりと温かみを感じたのは、私ばかりではないと思います。